SEMICONDUCTOR ATLAS

封止・接着・保護・放熱材料:小さな材料が良品率を支える

後工程・実装

半導体材料は回路を作る薬液だけではない。完成したダイを固定し、接続部の応力を抑え、加工中に守る材料が、薄化・積層・大型化を成立させる。

  1. 対象パッケージの要求を定義
  2. 材料配合とサンプル評価
  3. 装置条件・他材料と合わせ込み
  4. 信頼性試験と顧客認定
  5. 量産供給
  6. 世代変更時に再評価
01 初歩から理解する

封止材とアンダーフィル

封止材はチップや接続部を樹脂で保護する。アンダーフィルはフリップチップ等の隙間を満たし、異なる材料の熱膨張による接続部の負担を抑える。似た樹脂でも、流れる場所、充填工程、硬化後に必要な特性が違う。

残す接着材と取り除くテープ

DAFはダイを固定するフィルム状の接着材。ダイシングテープは切断中にウエハやダイを保持し、後で取り出すために使う。両機能を組み合わせた製品もあるが、最終製品に残る層と剥がす層を区別する。

薄化を助ける保護材

裏面研削用のテープ等は回路面を保護し、加工時の荷重や凹凸を受け止める。薄くなったウエハは扱いにくくなるため、固定、搬送、剥離、残渣管理が工程品質に直結する。使用量はチップの市場価格とは別の要因で決まる。

放熱と信頼性の両立

熱を逃がす材料や接合層は温度上昇を抑える。ただし熱伝導を高めることだけが最適化ではない。流動性、密着、熱膨張、弾性、電気特性、再加工性が互いに影響する。放熱材料がすべて電気絶縁性を持つわけではない。

材料を単独で評価できない

同じ材料でも、ダイの厚さ、基板の反り、装置の温度・圧力条件で結果が変わる。レゾナックの共創活動のように、材料・装置を組み合わせて評価する理由がここにある。共同評価への参加は、そのまま商用購入契約を意味しない。

02 業績分析へ進む

売上は何で決まるか

処理量×使用量×仕様・グレード別単価で考える。高価なパッケージの不良を防ぐ価値は大きいが、そのすべてを材料価格に転嫁できるとは限らない。原材料価格と加工付加価値も分ける。

費用と利益の構造

樹脂、充填材、金属、フィルム等の原料に、配合・成膜・品質検査・開発費が加わる。少量多品種や顧客別認定が設備・在庫運営に影響する。

競争優位を見る

工程での再現性と長期信頼性の実績。材料を変更すると顧客の再評価が必要になる一方、世代が変われば既存の地位も自動継続ではない。

サイクルと時間差

材料は顧客工場の稼働に連動しやすいが、在庫積増し・取崩しが時間差を生む。新材料はサンプル、認定、量産供給の段階を追う。

確認するKPI

  • 材料別の採用段階
  • 処理量と一個・一枚当たり使用量
  • 高機能グレード構成
  • 価格転嫁と粗利
03 誤解しやすい点・取材の問い

読み違えやすいこと

  • サンプル提供開始は量産売上の発生ではない
  • 接合方式の変更ですべての樹脂材料が不要になるわけではない

確認したい問い

  • この材料は残るか取り除かれるか
  • 新方式で使用面積・量が増えるか減るか
  • 共同評価から顧客量産へ移行した証拠は何か
  • 封止・接合方式の変更
  • 量産採用の公表
  • 在庫と顧客稼働の乖離
出典 ナミックス · 公式資料住友ベークライト · 公式資料住友ベークライト · 2026-05-14レゾナック · 公式資料Kulicke & Soffa / レゾナック · 2024-07-08日東電工 · 公式資料積水化学工業 · 公式資料リンテック · 公式資料三井化学 · 公式資料パナソニック インダストリー · 公式資料

初歩の説明は技術・事業の一般的な仕組みです。業績分析の欄は分析上の着眼点であり、個社の感応度を保証するものではありません。

この工程に関わる企業

日本非上場

サンユレック

半導体アンダーフィル・エポキシ樹脂材料

日本非上場

ナミックス

アンダーフィル・導電性・絶縁性樹脂

日本TSE:7966

リンテック

ダイシング・表面保護テープ・ダイシングダイボンディングテープ・テープ貼付・剥離装置

日本TSE:4183

三井化学

ICROS Tape(裏面研削用保護テープ)

日本TSE:2802

味の素

Ajinomoto Build-up Film(ABF)

日本TSE:6988

日東電工

ダイシングテープ・半導体加工用フィルム

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